涼太作
あなたは30日間ソーシャルメディアをやめられますか?大抵の人は「やろうと思えば出来ると思う」と言いますが実際にはできません。あるリサーチでは、一日平均80から300回携帯を確認し、3.5時間を費やしているという報告があります。
ソーシャルメディアには、アルコールやドラッグと同じように中毒性があります。ユーザーの大半はいいねや通知を受け取るとドーパミンが分泌され、幸福感を感じます。それは物凄く自然な現象です。なぜならそこには心理学的要素があるからです。広告がビジネスモデルのソーシャルメディア会社のゴールは皆同じです。ユーザー数を増やし、滞在時間を増やすことです。そのために彼らはトップレベルのエンジニアを採用し、素晴らしいアプリを作り、そこに心理学の知見を加え、ユーザーを楽しませ、心地よくさせます。
例えば、昔、フェイスブックはアップデートごとにいいねやアプリの色を変え、より中毒性のある色を模索していました。当初のファイスブックのいいねやロゴの色は、ほとんど原色の赤と青でした。他にも、フィードのアルゴリズムを時系列順からユーザーが興味を持ちそうな投稿へと変更しました。これらはほんの一例にすぎませんが、このように各プラットフォーマーは様々な仕掛けを施しています。
ある日、30日間ソーシャルメディアを辞めてみたというタイトルの記事を読みました。私はそのチャレンジに強く興味を持ち、本文を読まずにその後直ぐにSnapchat、twitter、instagramを削除しました。その後の30日間は物凄く生産的で気分が良かったです。そして、これらがその経験に基づくベネフィットです。
比較の減少
他人と比較することは、メンタルヘルスや自己肯定感に悪影響を与えます。多くの人がこのサイドエフェクトを知っていますが、気づかずにそれをやってしまいます。比較はきりがなく、無意味です。
時間の活用
ソーシャルメディアを辞めてから、自分の好きなことに費やせる時間が増えました。面白いことに、一日が物凄く長く感じました。実際に増えた時間(普段ソーシャルメディアに費やしていた時間)よりさらに長く感じるのです。私はこの30日間で4冊の本を読み、趣味に時間を費やしました。
集中
意識を中断させられるが減り、タスクに集中出来るようになりました。また、私はソーシャルメディアを使っていない時でもそのことに気を取られている事に気が付きました。これは誰もが想像できるベネフィットですが、実際にやってみると驚きます。
遂に、再びログインする時がやってきました。私はこの時、それほど楽しみにしていない自分に驚きました。そして、ユーザーネームとパスワードを入力すると30日分の投稿が一気に現れました。しかし、そこは何も変わっていませんでした。皆そこにいて、いつものようにアップデートしていました。ソーシャルメディアを一時的にやめる際に多くの人は、もしかしたら、大切なメッセージが来るかもしれない、もしかしたら、新たな出会いがあるかもしれない、と「もしかしたら」を考えます。私は個人的にこれを Maybe 心理と呼んでいます。
私はこれに打ち勝つ為に仲の良い友人には事前にi Messageで連絡をしました。幸い、僕の友人たちは僕のこの奇妙なチャレンジを理解してくれました。
このチャレンジは全員におすすめするものではありません。人それぞれ価値観や優先順位が違います。しかし、この経験はとても貴重で有意義なものでした。